『睡眠負債』という言葉をご存知でしょうか?
その年の話題になったものを象徴する新語・流行語大賞が毎年12月はじめに発表されますが、2017年に流行語候補には『睡眠負債』という言葉がノミネートしました。
睡眠負債とは?
睡眠負債とは字のごとく睡眠不足が借金(負債)のようにたまっていき心身にさまざまな悪影響をもたらす状態のことをいいます。
今、『スタンフォード式 最高の睡眠』という本が大注目されています。
スタンフォード大学睡眠生体リズム研究所の所長である西野精治先生による本、今年のベストセラー本でもあるので、コンビニや本屋さんでも目立つところにあって目にする人も多いのではないでしょうか?
それだけ睡眠で悩んでいる人が多いということですね。
この本で『睡眠負債』というキーワードが特に注目され、テレビでもたびたび取り上げられていました。
睡眠不足による『睡眠負債』を抱えていると、病気リスクをまねいたり、脳と体にダメージ大なのです。
大人のベストな睡眠時間は7時間と言われていますが、1日6時の睡眠でもこの睡眠負債は少しづつ貯まるんだそうです。
過労死や長時間労働など労働環境が問題視される現代の日本人は、睡眠時間が短い傾向にあり、とくに、仕事が活発な都会人ほど睡眠時間が短くなりやすいとも言われています。
睡眠負債がたまると疲労など心身にもダメージがたまりますが、
脳にも悪影響をもたらしてしまい、
- 認知症
- 糖尿病
- 生活習慣病
- 精神疾患
などの病気につながる可能性もあると言われているので、寝不足の蓄積を背負わないことが健康体にもつながります。
かんたん睡眠負債チェック方法
睡眠負債を確認する方法の一つが「平日と休日の睡眠時間の差」です。
- 平日のいつもの睡眠時間
- 休日に目覚ましを使わないで「あー寝たー」と思うぐらいまで二度寝を繰り返し寝腐った日の睡眠時間
この、平日のいつもの睡眠時間と休日の時間を気にせず寝るだけ寝た睡眠時間の差が2時間以上なら睡眠負債が溜まっている状態です。
この差が大きければ大きいほど睡眠負債は溜まっていると考えられます。
【量より質】睡眠は質重視!眠り始め90分で決まる
入眠90分が大事なのは、
- ノンレム睡眠:深い眠り・明け方になって短くなる
- レム睡眠:浅い眠り・明け方になって長くなる
が関係しています。
入眠してからの90分は特に深いノンレム睡眠になり、この最初90分の睡眠の質が悪いと睡眠の質全体も悪くなりやすく、眠りが浅い、眠り足りない、すっきりしない、などの眠気が残った朝を迎えやすいのです。
つまり、布団に入ってからの最初の入眠90分の質を高めると質の高い睡眠がとれるようになり「睡眠負債」の対策にもつながります。
この最初の90分は「黄金の90分」といわれ、質を高めるにはいくつかのポイントがあります。
睡眠負債をためないためには「黄金の90分」の質を高める!
最初の入眠90分の質を高めるということは、布団に入ってすぐ寝れる体質になるということです。
寝床について「すやぁ…」と寝れるようになるには以下の点を意識してみましょう。
- 入浴は就寝90分前に40度のお風呂がよい
- 寝る前の大量飲酒はNG
- 寝る前に脳を刺激しない
- テレビの長時間視聴はさける
- 寝る前の強い光スマホ、PCはやめる
- 音楽をガンガン聴くのもNG
- コーヒー(カフェイン)、酒は就寝2時間前まで
- 朝食をとる(よく噛むことで覚醒する)
- 朝日を浴びる
- 食事の時間は一定にする
- 昼寝は30分以内ならOK
- 夕方に散歩など軽めの運動をする
当たり前のことが多いですが、寝る前の脳を刺激するは個人的にとくに寝れなくなります(>_<)
寝れても睡眠が浅かったり次の日寝坊したりするので、私は寝る前のスマホ、PCは避けるようになりました。
たまった『睡眠負債』はどうやって返済すればいい?
寝不足でたまった睡眠負債の返済で一番効果的なのが「昼寝」です。
昼寝はがっつり寝るのではなく15~30分ほどがベスト。
しかし、働いてる人はなかなか昼寝なんて取れないのが現状ですよね(^_^;)
自分のデスクで自由に休める、休憩所で周りに寝てる人がいる、自分の車で休める、など昼休みに睡眠が取れる環境なら15分ほど昼寝してみるとよいですね。
まとめ:睡眠負債を貯めない為には「布団に入ってからの90分」の質を高めよう
睡眠不足は「土日の休みに寝腐れば睡眠不足も帳消しされる」と思いがちですが、週末の寝溜めではあまり改善されないようです。
『睡眠負債』をためこまないためには、睡眠時間が7時間は確保できればベストですが、「そんなに寝れる時間ないよ…」という働き人が多いのが日本の現状なので、睡眠の質(布団に入ってから最初の入眠90分)を高めることが大切です。